借金でお困りの方々に、どういう選択肢があるのか。ちょっとネットで検索すると、概ね5つくらいに分類されて紹介されているようですね。(お困りの皆様のために申し上げると、債務整理は出来れば地元の弁護士に頼んでくださいね)。

①自己破産、②個人再生、③任意整理。この3つはだいたいのサイトで挙げられているでしょうか。それから④特定調停を挙げるサイトがあったり、⑤として相続放棄や過払金請求を挙げるサイトもありますね。

私の場合もだいたい5~7つの選択肢を依頼者の方や相談者の方にお示しするようにしています。今のところ①自己破産、②個人再生、③任意整理、④特定調停を挙げつつ⑤人によって相続放棄や過払金請求を紹介する、という形でしょうか。⑤は①~④と違い、出来る人が限られていますので。全員にお話しすることはしません。

それから⑥として自然災害債務整理ガイドライン新型コロナ特則や経営者保証ガイドラインを提案させて頂くこともあります。ここでは詳しく述べませんが、こちらも要件が狭く、誰でも使えるわけではありません。

あとネットではあまり挙げられない選択肢ですが、⑦放置する、という選択肢を提案することもあります。というか①~⑥の手を事実上打てない方もいらっしゃいますので、⑦放置するしかない、という感じです。

 

ただ、5年~10年前と比べて今はだいぶ状況が変わってきました。ネットで多く見られる①~⑤の説明も、これから変わっていくでしょうし、私自身も現状に応じ細かく変えています。

まず④を選択することは今はほとんどなくなりました。弁護士が介入する事案でそれをやっても③以上の効果が見込めることがあまりないからです。例外は⑥の各種ガイドラインを使う際に特定調停申立→合意成立がゴールのことがあるので、その時くらいでしょうか。

また、③については、かなり債権者との和解が難しくなった感じです。昔と違い、元本減額の上分割払い、というのはだいぶ困難になってきました。おそらく弁護士が介入すると、もともとの債権者は保証会社に代物弁済させたり債権回収会社に売却したりすることが多いので、その影響かとは思いますが。

 

ですので今は①②をメインに、失敗のリスク込みで③、人によっては⑤⑥、どうしようもなければ⑦というイメージで相談者の方や依頼者の方にお話しするようにしています。また時代が流れればこの状況も変わるので、研鑽を怠れないところです。

 

最後になりますが、借金でお困りの方、くれぐれも地元の弁護士にご相談くださいね。ネットで検索してヒットした業者に頼んだけど、適当な処理で放り出されるというケースを目にすることが多くて・・・ネットで広く広告しているまともな法律事務所や司法書士事務所もあるんでしょうが・・・